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アルツハイマー病における抗精神病薬使用と頭部外傷の関係


高齢者の認知症症状のうち、興奮や他者への影響が大きい問題行動等を認知症の「周辺症状」(行動心理徴候)と呼ぶ場合があります。


この「周辺症状」(行動心理徴候)に対しては認知症に対する薬があまり有効でない場合も多く、抗精神病薬と呼ばれる薬剤を少量用い、興奮等の軽減を図ることがあります。


この抗精神病薬を使用した場合に、ふらつきや歩行障害による転倒、嚥下障害(誤嚥)、傾眠等が増えることが指摘されてきました。


今回は、上記のうち転倒のリスクとは関連するかもしれませんが、特にアルツハイマー病の患者さんに抗精神病薬を使用した場合の頭部外傷を受傷するリスクについて調べた研究をご紹介します。


The Risk of Head Injuries Associated With Antipsychotic Use Among Persons With Alzheimer’s disease

アルツハイマー病における抗精神病薬使用と頭部外傷の関連


フィンランドにおける研究で、抗精神病薬の使用以外の条件を揃えた21,795組のペアが研究の対象になりました。