オメガ3脂肪酸(EPAやDHA)等の多価不飽和脂肪酸はうつ病の予防に有効であるという指摘がありますが、必ずしも結果は一致していません。
今回は、大規模な調査でオメガ3脂肪酸摂取とうつ病との関係を調べた研究をご紹介します。
Consumption of Omega-3 and Maintenance and Incidence of Depressive Episodes: The ELSA-Brasil Study
オメガ3脂肪酸とうつ病エピソードの関連
ブラジルの大規模な健康調査(ELSA-Brasil)を元にした研究で、13,879の成人(39~65歳)が対象となりました。
うつ症状に関してはCIS-R(Clinical Interview Schedule Revised)、食生活に関してはFFQ(Food Frequency Questionnaire)という尺度を用いて、オメガ3脂肪酸(アルファリノレン、EPA、DHA、DPA)摂取とうつ病エピソードの関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・オメガ3脂肪酸の摂取が多い場合、うつ病継続の割合が低下していました(オッズ比0.87倍)。
・オメガ3脂肪酸の摂取が多い場合、うつ病発症の割合が低下していました(オッズ比0.91倍)。
要約:『オメガ3脂肪酸の摂取が多い場合、うつ病の継続や発症が少なくなるかもしれない』
大きな規模の調査だと僅かな差異でも、統計的に意味があるとされるので、現実世界でどのくらい差が感じられるかは微妙ですが、循環器系も含めた全体的な健康維持のために脂肪が多い魚(例:サケ、マグロ、マス)等を摂取することは、有益であると考えられました。
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