一部の抗てんかん薬が依存症の治療(広い意味での“嗜癖”)に有効ではないかという話は以前からあります。
抗てんかん薬は、躁うつ病の気分の波を落ち着けるのにも使われ、幅広い応用範囲を持つ薬剤です。
今回は、ガバペンチン(比較的新しい抗てんかん薬)がアルコール依存症の治療に有効か調べた研究を御紹介します。
アルコール離脱症候群を合併したアルコール依存症者に対するガバペンチンの有効性
アルコール離脱症候群の既往がある96人(平均49.6歳)が調査の対象となりました。
凡そ半数ずつにグループ分けを行い、片方のグループにはガバペンチンによる治療を行い、もう一方のグループには偽薬を投与しました。
結果として、ガバペンチンを服用していたグループでは、明らかにアルコールの摂取量が減少し、完全に飲酒しない日も増えていました。
今のとろ、今までに離脱症候群がなかった場合には、大きな差が生じないようです。
この領域では有効な治療薬が少なく、わずかでも飲酒欲求に関する苦しみを軽減する薬剤が登場することが期待されます。
#アルコール依存症
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