不登校の背景には不安やうつ等の症状や学校や家庭における葛藤等の環境の要因が指摘されてきました。
今回は、インドにおける不登校の背景について調べた研究をご紹介します。
インド児童における不登校: 症状・精神病理的・発達的評価のモデル
2013~2016年に不登校のあった5~16歳の子どもが対象となりました。
社会経済的な状況、症状、診断等に関するデータを入手して、不登校との関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
①不登校は3.6%の子どもに認めました。
②不登校のうち、77.8%は精神科的診断を受けており、最も多かったのがうつ病(26.7%)、次が不安(17.7%)でした。
③重要な要素として、学業での困難、学校生活での不適応、行動上の問題、親との葛藤が考えられました。
つまり、“インドにおける不登校で、半分以上は精神科的診断を受けており、背景として学校・家庭等の側面が考えられる”と言えそうです。
インドと日本の状況は異なるかもしれませんが、背景を多くの側面から検討することが重要であると考えられました。
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