光の調整で、アルツハイマー病の睡眠と活動性が改善できるか?


昨日は、アルツハイマー病の行動心理(周辺症状)に対する薬物療法の新しい選択肢として、カンナビノイド(大麻類)が使用される可能性について紹介しました。


今回は、少し前(2019)の研究になりますが、非薬物療法の選択肢として光の調整を積極的に行った研究をご紹介します。


Effects of a Tailored Lighting Intervention on Sleep Quality, Rest–Activity, Mood, and Behavior in Older Adults With Alzheimer Disease and Related Dementias: A Randomized Clinical Trial

光の調整によるアルツハイマー病関連認知症の睡眠・気分・行動への効果


アルツハイマー病または関連する認知症に罹患した46人が研究の対象となりました。


フロアランプやボックス型、テーブル型の照明器具を用いて、個室や共同スペースの光量を積極的に調整し、首にかけた光量計で光線への暴露を確認しています。


4週間ごとに光の曝露量を調整し、睡眠の質や活動性に関する調査を行いました。


結果として、以下の内容が示されました。

①光の調整を行った場合には明らかな睡眠の質や活動量(加速度センサーが付いたアクチグラフを使用)の改善を認めました。

②光の調整を行った場合には、うつ症状の改善を認めていました。(Cornell Scale for Depression in Dementia scoresといううつ症状の尺度で10.30⇒7.05)。


つまり、“昼に戸外に出たり、部屋の中を明るくしたりすると、良く眠れて、うつ症状も軽くなる”ことが示されました。


身体への影響を考えると、薬物療法を試みる前にケアの一環として光量の調整に取り組むことが望ましいと思われました。

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