TMS(磁気刺激治療)が自殺リスクの軽減に有効である可能性が指摘されてきました。
今回は、特に集中的な磁気刺激法であるiTBSを短期間の加速方式で行ったときの効果、副作用について調べた研究をご紹介します。
The acute effects of accelerated repetitive Transcranial Magnetic Stimulation on suicide risk in unipolar depression: preliminary results
加速型経頭蓋磁気刺激の自殺リスクへの効果
治療抵抗性の希死念慮のあるうつ病患者12人が対象となりました。
対象者は4日間で磁気刺激または偽刺激のセッションを20回受け、治療の効果を調べました。
結果として、以下のような内容が分かりました。
・時間の経過に従い、磁気刺激でも偽刺激でもうつ症状の軽減を認めていましたが、磁気刺激の効果は明らかではありませんでした。
・希死念慮の変化は、磁気刺激と関連しておらず、副作用は明らかではありませんでした。
要約:『加速型の磁気刺激の効果は明らかでなかったが、副作用も認めなかった』
今回は、効果としてはっきりしない結果となりましたが、今後、より大きな規模での試験で有効性を確認すると明らかな差異が認められる可能性が考えられました。
もりさわメンタルクリニック:https://www.morisawa-mental-clinic.com/
rTMS治療:
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