
気持ちが落ち込んだ時などに動物に接するとつらさが軽くなることはしばしば経験しますが、今回は精神疾患の罹患した単身生活の方において、症状や体液成分の変化を調べた研究をご紹介します。
感情支援動物(ESAs)の効果の検討
精神疾患に罹患した単身生活を送る11人が研究の対象となりました。
犬か猫と生活し、1年間の経過を調べました。定期的に訪問を行い、唾液を用いた検査でオキシトシン(感情の交流で増加)、コルチゾールやアミラーゼの濃度(ストレスで増加)を調べました。
結果として以下の内容が示されました。
①うつや不安については、研究開始に比べて12ヶ月後では明らかな低下を認めました。
②ESAと交流した後では、オキシトシンが増加し、コルチゾールが低下していました(しかし、統計的には明らかではありませんでした)。
つまり、“動物と生活するとうつや不安が軽減し、交流によって体液成分の変化としても確かめられる”可能性が示唆されました。
今回はごく少数を対象とした研究で、統計的に明らかとはされませんが、今後より客観的に効果が確認される可能性が高いと思われました。
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