唾液で脳の損傷が素早く診断できる可能性


“Concussion 脳震盪”についてメイヨー・クリニックのサイトでは以下のように概観しています。

“脳震盪とは脳の機能に影響を及ぼす外傷性の脳損傷です。影響はたいてい一時的ですが、症状として頭痛や集中困難、記憶障害、平衡や協調運動障害を含む場合があります。脳震盪は、頭部への打撃によって生じることが多く、激しい頭部や上半身の振動によっても起こり得ます。意識を失うこともありますが、ほとんどはそこまで至りません。原因として転落が最も多く、フットボールやサッカーのような身体的接触を伴うスポーツでもしばしば起こります。多くの場合、脳震盪は障害を残さず完全に回復します。”


今回はプロのラグビー・チームにおける、唾液を用いた脳震盪の診断に関する研究をご紹介します。


Unique diagnostic signatures of concussion in the saliva of male athletes: the Study of Concussion in Rugby Union through MicroRNAs (SCRUM)

男性スポーツ選手の唾液内にみられる脳震盪の特異的兆候


ラグビー・リーグの2シーズンに渡って、選手の唾液サンプルの採取等の検査を行いました(シーズン前の唾液サンプル採取:1028人、脳外傷の標準的評価156人)


唾液サンプルについては比較として脳外傷のない選手102人や筋骨格系の受傷者66人も含んでいました。


試合後直ぐの唾液サンプル内に検知される様々なタイプのRNA(small non-coding RNAs)を調べることで、脳震盪の有無を正確に診断できるという結果でした。


脳震盪は上記のように不特定の症状があるものの、はっきりとした診断がつけ難く、経過観察の必要性等を判断する上で、非常に有用な検査であると思われました。

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