
昨日は、都市部の中でも緑地が少ない地域に住むことは統合失調発症を2割程度多くするかもしれないという内容についてお伝えしました。
今回は、より長期の経過の中で居住している緑地の面積が統合失調症の発症率にどのような影響を与えるのかを調べた研究をご紹介します。
子ども時代に緑地に接すること-新しい統合失調症のリスク軽減のしくみ
デンマークにおける研究で、1985~2013年にわたり約94万人の居住環境を調べて、統合失調症発症率への影響を調べました。
結果として、最も緑地が少ない地域にする人は最も緑地が多い地域に住む人に比べて(経済状況などを調整した後で)1.52倍統合失調症を多く発症していました。
また、特に幼少期に緑地の多い地域に住むことで統合失調症の発症が少なくなっていました。
つまり、“長期に渡る影響を考えると、特に子ども時代に緑地の多い地域に住むことは統合失調症の発症を少なくするかもしれない”と言えそうです。
影響を与えるしくみについては明らかではありませんが、空気汚染の軽減等の要因が考えられました。
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