子ども時代のいじめと、大人になってからの精神疾患


子どもの時に、いじめられた経験について数十年経過した後でも、生々しく思い出してつらくなり、現在の精神症状に影響を与えているように思われる場合があります。


今回は、いじめられた場合だけではなく、いじめた場合も含めて、いじめに関わる経験がどのように長期的な精神状態に影響を与えるのか調べた研究をご紹介します。


Association of Bullying Behavior at 8 Years of Age and Use of Specialized Services for Psychiatric Disorders by 29 Years of Age

8歳時のいじめ関連行動と29歳時の精神疾患治療の利用状況


フィンランドにおける研究で、およそ5000人の子どもが参加しました。


8歳の時に、いじめられたこと、いじめたことがあるか、あるとしたらどのくらいか質問し、その回答とその後29歳までの精神障害治療の利用を調べました。


結果として、頻繁にいじめを行っていた子どものうち19.9%、いじめられていた子どものうち23.1%が29歳までに、精神障害の診断を受けており、これはいじめに関連した行動がみられなかった子どもと比較して、およそ2倍の頻度となっていました。


いじめの加害・被害両方経験していた場合にはその割合はさらに高くなっており(31.2%)、その後の精神状態への大きな影響を示していました。


このような傾向を考えると、いじめを子ども社会に広範に認める行動としてとらえるのではなく、病的因子の萌芽として注意する必要がありそうです。

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