摂食障害(拒食症)では、成長の障害が生じることがしばしば指摘されてきました。
今回は、特に身長に注目して、思春期の入院からの経過を調べた研究をご紹介します。
摂食障害の女性における成長過程と成人期の身長についての前向き縦断的評価
摂食障害で入院した255人の女性(平均15.4歳 平均BMI15.7)が研究の対象となりました。
病前、入院時、退院時、成人後の身長データを得て、分析しました。
結果として、以下の内容が示されました。
①病前の身長は、その年齢の一般的身長と差がなかったが、入院時(-0.36cm)、退院時(-0.34cm)、成人後(-0.29cm)の身長に関しては、同年代の平均身長と明らかな差を認めました 。
②成人後の身長は通常予測される身長(両親の平均身長)よりも明らかに低下していました。
つまり、思春期に摂食障害を発症した場合には、身長が低下し最終的な身長も遺伝的に予測されるよりは低くなると言えそうです。
摂食障害については、他に脳の萎縮等、様々な影響が指摘されており、広範囲の影響について注意して経過をみる必要があると思われました。
#摂食障害
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