発達障害検査の結果をお伝えする時に、しばしばどんな職業が向いているのか訊かれることがあります。
今回は、様々な性格(主要な性格分類として使われている“ビッグ・ファイブ”)について、適職を検討した論文の統合結果をご紹介します。
Occupational characteristics moderate personality–performance relations in major occupational groups
性格傾向と主要な職業分類における適応について
9つの主要な職業分類(牧師、顧客サービス、ヘルスケア、法曹、経営、軍隊、専門職、販売、技術職)についての成績を調べた15のメタアナリシス(89,639人の労働者を含む)を調べ、まとめました。
パーソナリティの5つの特性(外向性[Extraversion]、協調性[Agreeableness]、神経症傾向[Neutroticism]、勤勉性[Conscientiousness]、開放性[Openness])について、職業分類ごとの適応(パフォーマンス)を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
①勤勉さはすべての職業で適応の高さを示していました。
②その他、協調性はヘルスケア、外向性は販売や経営、開放性は専門職における高い適応の予測因子で、ビッグファイブ以外の傾向では感情の安定性は技術職、法曹、軍隊で求められる資質でした。
非常に大まかな分類で、指針として活かしにくいかもしれませんが、各種検査で自分のビッグ・ファイブ尺度が分かっているときには一定の参考になると思われる内容でした。
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