抗うつ薬のアパシー(失感情)に対する効果


通常認められる感情の変化が失われた状態をアパシー(失感情)と呼びますが、アルツハイマー病でもしばしば認める病態として知られています。


今回は日本では販売されていませんが賦活作用のある抗うつ薬(ブプロピオン)で、アルツハイマー病のアパシーに効果を認めるかを調べた研究をご紹介します。


Bupropion for the Treatment of Apathy in Alzheimer Disease

アルツハイマー病のアパシー治療におけるブプロピオンの効果


アパシーを伴うアルツハイマー病患者(うつ症状がある場合は除く)の108人(平均74.8歳、67人が男性)が調査の対象となりました。


結果として、精神症状などの変化のある部分も存在しましたが、今回中心としてみる「アパシー」に関しては大きな変化を認めませんでした。

ブプロピオンはノルアドレナリン、ドーパミンの再取り込み阻害薬で、感情表現も活性化するイメージがありますが、どうも「うつ症状」と「アパシー」とは治療に関して狙うべきところが異なっているようです。


認知症におけるアパシーにより、対人関係に影響が現れる(感情の交流が非常に少なくなる)ことが多く、治療の対象として大切な領域と言えます。


初期にはうつ症状と解釈して、抗うつ薬が処方されることもありますが、症状の鑑別を丁寧に行い、治療について検討する(不必要な処方をしないという選択も含めて考える)必要性を感じました。


#アルツハイマー病

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