
握力の測定は高齢期の身体的機能の低下や虚弱(いわゆる“フレイル”)の判断に有用である他、様々な疾患との関連が指摘されています。
今回は、握力とうつ病リスクの関連について、量的関係についても調べた研究をご紹介します。
Dose–response association of handgrip strength and risk of depression: a longitudinal study of 115 601 older adults from 24 countries
握力とうつ病リスクの関連
115,601人(平均64.3歳、54.3%女性)を対象として、平均7.3年間、経過を観察しました。
結果として、以下の内容が示されました。
・経過期間中、30,208人(26.1%)がうつ病リスクの高い状態を経験しました。
・このような状態に陥る傾向と握力は逆相関(片方が高いともう一方が低い)の関係にあり、これは男性では40㎏、女性では27Kgまでの範囲で認められました。
要約:『高齢期で握力が低いと、うつ病のリスクが高いかもしれない』
全体的な体力の指標として注目されている握力ですが、精神状態のリスクの把握にも有用なのかもしれません。
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