気温が高ければイライラする等、精神状態に悪影響がありそうですが、寒い時にも元気がなくなったり、活動性が低下したり……様々な影響が考えられそうです。
今回はアメリカの気温と精神状態との関連について大きな規模で調べた研究をご紹介します。
アメリカにおける気温と自己申告の精神状態
アメリカにおける研究で、1993年から2010年にわたる気象データと300万人の自己申告の精神状態とが分析されました。
結果として、以下の内容が示されました。
①平均気温が80°F(27℃)を超える日が1日あると、精神状態の悪い確率が0.3%上昇する。
②平均気温が20°F(-6℃)を下回る日が1日あると、精神状態の悪い確率が0.8%低下する。
寒くても精神状態が悪化しそうだという印象でしたが、そうではなく、温度の上昇に対してかなり強い相関性を持って様々な指標を合わせた総合的な精神状態の悪化が認められるようです。
しかも、耐性が生じて影響が少なくなったりはしないらしく、どの地方でも同様の傾向が認められました。
(対策によって進行速度が遅くなることはあっても)これからはほとんど確実に全世界で平均温度の上昇が予測されることを考えると、人間の精神状態に対する影響も憂慮されるべき状況なのかもしれません。
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