発達早期の自閉症スペクトラム障害における睡眠パターンと脳の構造変化


自閉症スペクトラム障害においては脳の部分的構造について様々な指摘が行われてきました。


今回は、発達早期の自閉症スペクトラム(ASD)において睡眠障害が認められる時の脳の構造変化を調べた研究をご紹介します。


Sleep Onset Problems and Subcortical Development in Infants Later Diagnosed With Autism Spectrum Disorder

後に自閉症スペクトラム障害と診断された幼児に関する入眠困難と皮質下における脳の成長


近親にASDを認めるハイリスクグループで診断された71人、ハイリスクだが診断はされていない234人、近親にASDを認めないローリスクグループ127人が研究の対象となりました。


上記のグループに関して、生後6・12・24ヶ月における、入眠困難の程度を示す尺度評価とMRI画像の検査を行い、経過を比較しました。


結果として、以下の内容が示されました。

①ASDと診断されたグループにおいて、6~12ヶ月における入眠困難が多く、これは海馬の成長過程の相違と関連していました。

②脳の構造と睡眠との関連は、海馬についてのみ認められ、他の扁桃体・尾状核等では認められませんでした。


つまり、“発達早期の自閉症スペクトラム障害で認める入眠困難には、脳(海馬)の構造的変化が関連している可能性がある”と言えそうです。


今後、自閉症スペクトラム障害で頻度の高い睡眠障害の診断やしくみの理解に役立つ可能性が考えられました。

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