神経炎症の指標とアルツハイマー病との関連


神経の炎症は、認知症をきたす疾患や様々な代謝異常と関連すると言われています。


今回は、神経炎症の指標としてTSPO-tracer [11C]PBR28という物質を用いて、アルツハイマー病や他の代謝異常を示すマーカーとの関連を調べた研究をご紹介します。


Association of Early Beta–amyloid Accumulation and Neuroinflammation Measured with [11C]PBR28 in Elderly Individuals Without Dementia

βアミロイドの沈着と[11C]PBR28で測定した神経炎症との関連


認知能力低下のない54人(平均70歳、51%がアルツハイマー病のリスクであるAPOE ε4キャリア)が研究の対象となりました。


神経炎症の指標と、アルツハイマー病の指標となる数値や代謝・身体的状態の指標との相関を調べたところ、以下の内容が示されました。


①神経炎症の指標と[11C]Pittsburgh compound B (PiB)という物質の取り込みで測定したアルツハイマー病の原因物質の沈着とは、早期の段階では関連していました。

②他の複数の代謝異常の指標(例としてインスリン抵抗性を示す指標HOMA-IR)等が神経炎症の指標と関連していました。


つまり、今回用いた神経炎症の指標[11C]PBR28は、アルツハイマー病の早期の段階で関連し、各種代謝異常の指標とは広い範囲で関連を示しており、今後代替のマーカーとして使用できる可能性を感じました。

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