てんかんや治療抵抗性のうつに対して、経皮的な迷走神経刺激(装置がFDAで承認)が行われることがあります。
今回は、PTSDで生じる認知障害に対して、経皮的な迷走神経刺激(以下、VNS)が有効かを調べた研究をご紹介します。
Effect of transcutaneous cervical vagus nerve stimulation on declarative and working memory in patients with Posttraumatic Stress Disorder (PTSD): A pilot study
PTSDの診断を受けている15人(平均40.4歳、10人が男性)が、VNSと偽刺激に振り分けられ、1日2回3か月間の刺激を行いました。
結果として、VNSを行ったグループに認知機能が改善する傾向を認めました(例:VNSのグループにおいて、文章に関する記憶を確認するテストで91%の改善)。
要約:『経皮的な装置を用いた迷走神経刺激で、PTSDに伴う認知機能低下の一部が改善する可能性がある』
自宅で使用できる比較的小さな装置であるので、使用に関するハードルは低く感じました。
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