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治療抵抗性の統合失調症となり易い要素



うつ病や統合失調症で薬剤を複数変更し、一定期間経過をみても症状の大きな改善を認めない場合、“治療抵抗性”と言われることがあります。


日本では一般的ではありませんが、統合失調症では、通常の薬剤で“治療抵抗性”だった場合、(一部の施設でしか使用できない薬剤である)クロザピンを使用する選択もあります。


治療抵抗性及びクロザピン抵抗性統合失調症の予測因子: 12年間の経過観察


初めて症状が出現した統合失調症の患者1,234人が研究の対象となりました。


このうち、15%が治療抵抗性の経過を辿りました。そのうち、治療抵抗性の157人、非治療抵抗性の293人が比較研究の対象となりました。


治療抵抗性の予測因子として

・若い年齢の発症

・発症前の低い社会適応

・初回エピソードの長期化

・再発の回数が多いこと

・(それだけ症状が高度だったと思われますが)発症後24ヶ月の薬剤高用量

が挙げられていました。


その他、クロザピン抵抗性についても調べていて、クロザピン開始までの期間が長いことと抵抗性とが関連していました。


これらは、関連する項目であり、原因ではないので、因果関係として解釈しないことが重要ですが、(今までにもこの点は当然行われていますが)再発をできる限り予防する等についてより慎重に対処したいと思いました。


#統合失調症

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