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執筆者の写真もりさわメンタルクリニック

線維性筋痛症に対するtDCS(経頭蓋直流電気刺激)とrTMS(反復経頭蓋磁気刺激療法)の効果


線維性筋痛症では全身の多くの部位に原因不明の疼痛が出現し、生活の質を大きく低下させることが知られています。


今回は、線維性筋痛症に対するtDCS(経頭蓋直流電気刺激)とrTMS(反復経頭蓋磁気刺激療法)の効果を調べた複数の論文の分析(システマティック・レビュー)をご紹介します。


線維性筋痛症に対するtDCS(経頭蓋直流電気刺激)とrTMS(反復経頭蓋磁気刺激療法)の効果


tDCSとrTMSを治療法に含んだRCT(ランダム化比較試験)14本を調べ、疼痛、痛みを起こす圧力閾値、疲労感、不安、うつ、超高度の疼痛、生活の質について分析しました。


結果として、以下の内容が示されました。

①運動野へのtDCSが短期~中期で痛みの軽減に役立っていました。

②tDCSとrTMSの両方について、運動野への施行で、圧力による疼痛惹起、超高度の疼痛が軽減し、生活の質が改善していました。背外側前頭前野への施行では、疲労感が軽減していました。

③うつや不安への効果は明らかではありませんでした。


つまり、“線維性筋痛症について、短期の疼痛軽減では特にtDCSの効果が高く、rTMSを含めた両方の方法で、痛みに関連する症状が改善する可能性がある”と言えそうです。


薬剤や心理療法の効果が限定的な場合、tDCS・rTMS等のニューロモジュレーションも選択肢に含まれると考えられました。

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