
報酬に対する反応や脳の抑制機能とADHD特性との関連が示唆されてきました。
今回は、課題に関連した脳の機能的評価とADHD診断との関連を調べた研究をご紹介します。
ADHD診断と課題に基づいた機能分析による行動評価
80人(男性64人)のMRI画像と行動評価が分析の対象となりました。
go/no-go task(行く・行かないテスト)やIowa Gambling Task (アイオワ・ギャンブル課題)と呼ばれる課題を行い、脳の機能的評価を行いました。
上記のような資料から脳の機能に基づく分類を行い、ADHD診断との関連を調べました。
結果として、機能分類に基づく診断は的中率が非常に高く(参考:accuracy=0.91)、ネットワーク(部位どうしの機能的連絡)としては視覚と注意関連ネットワーク(ventral attentional networks)や特に注意を働かせていない時に背景として機能しているネットワーク(anterior default mode network)が機能的に最もADHD診断と関連が深いと推定されました。
ADHD診断については、診断基準をどのように適用するかによって、過小や過剰の診断が生じやすく、今後目安となる客観的評価が望まれます。
Commenti