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自分で行う簡単な検査で、今までより早く認知症が分かるかもしれない


認知症の心理検査として、日本では長谷川式、海外ではMMSE( Mini-Mental State Examination)が良く使用されます。


今回は、MMSEよりはずっと簡単な自分でできる検査で、認知症を今までより早く発見できるのではないかという内容の研究をご紹介します。


自己記入式老年期認知検査(SAGE): 認知症の早期発見に関する長期経過観察


アメリカのオハイオ州における研究で、州内の認知症クリニックを受診した665人が対象となりました。


自分でできる簡単な検査 Self-Administered Gerocognitive Examination (SAGE)と今まで用いられてきた専門家が行う心理検査(MMSE)を、両方とも6ヶ月以上の間隔をあけて行い、長期の経過を観察しました。


結果として、以下の内容が示されました。

①自分で記入する簡単な検査(SAGE)のほうが、今までの検査(MMSE)よりも、早く認知症を発見できていました。(例: 軽度認知症からアルツハイマー病へ移行した例では、SAGE14.4ヶ月、MMSE20.4ヶ月)

②認知症に移行しない例では、SAGEとMMSEの両方で得点が安定していました。


つまり、“自分で記入する簡単な検査で、今までの検査よりも早く(だいたい6ヶ月程度)認知症を発見できるかもしれない”ということです。


MMSEは時間が限られたクリニックの診療で行うには負担が大きい面があり、より簡単な自己記入テストで、しかも早く認知症が分かるのならば、患者さんにとってメリットが大きいと思われました。


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