
自閉症スペクトラム障害に認められるチック(筋肉の素早い動き)や常同運動が運動によって軽減することが指摘されています。
今回は、動きを減少させたいチック等の部位や種類により、適切な運動が異なるのではないかという内容の研究をご紹介します。
自閉症の子どもにおける身体的運動と常同運動の適合を調べる
自閉症スペクトラム障害の男女21人(男17人、女4人、平均11.07歳)が参加しました。
参加者は腕の羽ばたきか、体幹の前後運動を伴っていました。
何もしない状態と、ボールのタッピング(突き返し)をしたとき、ジョギングをしたときで、それぞれの影響を調べました。
結果として以下の内容が示されました。
①ボールのタッピングは腕の羽ばたきのみを減少させる効果がありました。
②ジョギングは体幹の前後運動のみを減少させる効果がありました。
③運動の効果は運動後45分程度で消失しました。
つまり、“常同運動を軽減させる運動はそれぞれ適切な種類があり、効果は時間が経つとなくなる”という結果でした。
常同運動を一時的にでも軽減させたいときは、適合する運動を選んで実施する必要がありそうです。
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