糖尿病の合併症として網膜症や腎症が有名ですが、認知症発症リスクを2倍にする要因としても指摘されています。
身体的な観点からも、認知能力低下を予防する目的でも、血糖値を下げる(指標としてHbA1cを7.5未満にする)ことは望ましいことのはずです。
今回は、血糖値の指標が比較的早期に改善した高齢者の例で、その後認知能力低下を実際に予防できたのか調べた研究をご紹介します。
老年期の2型糖尿病における大幅なHbA1c低下で認められた認知症発症の増加
中国における研究で、2246人の糖尿病を発症した高齢者が調査の対象となりました。
6年間、血糖値の指標であるHbA1cを定期的に測定し、その変化と認知能力とを調べました。
結果として、1年以内にHbA1c:7.5未満を達成した場合(早期に糖尿病が改善した場合)には6年間で認知症の発症は増加していました。
特に、HbA1c低下の割合が10%以上と大きかったときには、その傾向が顕著でした。
上記のように、糖尿病を改善するのは長期的には望ましいことだと思われますが、その改善のスピードには注意が必要であるという結果でした。
#糖尿病 #認知症
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