死因を書く場合に、重篤な身体疾患ならば説明が成り立ち、説得力があるように感じます。
しかし、精神疾患は直接の死因として考えることが困難で、それによってひき起こされた2次的な疾患や事象を介在する要因として想定することが多いと思われます。
今回は(かなり広い意味でとらえた結果と思われますが)認知症が死亡の原因と考えられる場合が実際にはどのくらいあるのか、経過を観察して正確に調べようとした研究をご紹介します。
認知症による死亡の調査結果と統計の比較
アメリカにおける研究で、70~99歳の7342人(60.3%が女性)が調査の対象となり、2000~2009年の経過を観察しました。
人種や教育によって影響の度合いは異なりますが、全体として認知症に原因を求められる死亡は13.6%にのぼっており、統計よりも3倍近く多くなっていました。
認知症を認知領域のみではなく、身体にも深刻な影響を与える死亡に結びつく要因として把握する必要性を感じました。
#認知症
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