糖分・塩分・脂肪の含有量が多く、保存や食べやすさ等の利便性が重視された加工の度合いの大きな食品を「超加工食品」(Ultra-Processed Foods)と言い、例えばスナック菓子やケーキ・ドーナッツ・カップ麺・ソーセージ等が含まれます。
これらの摂取量と子ども時代から成人までの体格変化の軌跡の関連を調べた研究をご紹介します。
子ども時代における超加工食品の消費量と肥満との関連
イギリスにおける大規模な研究:Avon Longitudinal Study of Parents and Children (ALSPAC) の資料を用いた研究で、9,025人の子ども(研究開始時点では7歳)が対象となり、24歳までの経過を調べました。
子どもの食事内容(ここでは超加工食品摂取量の体重に対する割合を表す数値)と体格変化の軌跡(BMIや腹囲・X線を用いて調べた脂肪量の尺度)の関係を分析しました。
結果として、最も超加工食品の摂取量が多い(全体を5分割して最も摂取量が多かった、体重の67.8%の)グループでは最も少ない(同様に23.2%の)グループに比較して、1年ごとにBMI(+0.06)、脂肪の尺度(+0.03)、腹囲(+0.17)、体重(+0.20)が大きくなっていく軌跡になっていました。
つまり、“超加工食品の摂取量が多い子どもはその後、成人までの間に年々肥満への道筋を辿っていく”ことが示されました。
超加工食品の摂取量にともなう様々な要素が考えられそうですが、一つの目安として食生活のうち、超加工品を減らす工夫をするのは効果のある方針であると思われました。
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