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高齢者に対する幻覚剤使用のメリット・デメリット


シロシビン(マジックマッシュルームの成分)やMDMA等の幻覚剤(psychedelics)は、現在までに使用されてきた通常の薬剤では効果が少ない病態(治療抵抗性のうつ病や依存症、PTSD等)に有効であると指摘されてきました。


今回は、このような幻覚剤の高齢者への適応に関して議論した記事をご紹介します。


The Safety and Efficacy of Psychedelic-Assisted Therapies for Older Adults: Knowns and Unknowns

高齢者への幻覚剤補助治療に関する安全性と有効性:既知と未知の事柄について


記事では、まずこれまで幻覚剤を補助として用いた治療についての証拠を挙げています。


・シロシビン(マジックマッシュルームの成分)を補助として用いる治療法はこれまでの薬剤では効果の乏しかった治療抵抗性のうつ病やアルコール依存症への有効性が指摘されている。

・MDMAを補助として用いる治療法は、PTSDへの有効性が指摘されている。


しかし、これらの薬剤に関する臨床試験は、比較的若い年代を対象としており、高齢者への適応に関して、安全性・有効性の検証がなされていない点を問題視しています。


幻覚剤の副作用の例として、MDMAによる血圧・心拍数の上昇等が挙げられ、循環器疾患を抱える高齢者への使用は控えるべきであると考えられます。


しかし、深刻な身体疾患から起こるうつ病や疼痛等、高齢者が直面する様々な病態に幻覚剤の使用が有益ではないかとの議論もあります。


今後、少なくとも有効性や安全性に関する検証が必要であると考えられました。



もりさわメンタルクリニック:https://www.morisawa-mental-clinic.com/

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