高齢者のうつ症状への対処


高齢者のうつ症状は認知症との判別がつき難く、治療が遅れる場合があり、注意が必要です。


また、精神科や心療内科の治療に抵抗感がある場合も多く、治療の導入に関して理解しやすい説明や心情に対する配慮が望まれます。


今回は、高齢者がうつ症状を発症した場合の対処について、複数の文献の結果をまとめたシステマティック・レビュー(関心のある領域の文献を体系的に調べ、分析したもの)をご紹介します。


A Systematic Review of Older Adults’ Attitudes Towards Depression and Its Treatment

高齢者のうつ症状や治療への姿勢に関するシステマティック・レビュー


現在治療を行っていない高齢者に関する11の研究(8,351件の記録を含む)について調査が行われました。


結果として以下の内容が示されました。

①うつ症状は多くの場合、ストレスに対する通常の反応や加齢によるものと考えられる傾向がありました。

②通常は体験やセルフイメージに基づく自分だけで可能な対処(人との交流を増やしたり、祈ったり等)が好まれていました。

③抗うつ薬や心理療法といった専門的治療に関しては、うつ症状が重篤な場合は選択されますが、副作用に関する認識や治療に関する信頼性等に大きく影響されていました。


つまり、特に高齢者においては専門的治療よりも一般的な個人で行える対処を好む傾向が強く、重いうつ症状に対して治療を行う際には本人の認識を大切にした導入を図る必要があるということかと思われます。


高齢者に限りませんが、症状への対処は個人の過去の体験や認識の影響を強く受けるので、そのような治療に関する考え方をできるだけ尊重しながら、症状の改善を図ることが望ましいと思われました。


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