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精神疾患の合併について


一つの精神疾患に罹患するとその他の精神疾患にも罹りやすくなるということが経験されます。

例えば発達障害と診断された場合には2次障害として、うつ病を発症しやすい等の例があります。

今回はデンマークで行われた規模の大きい精神疾患の合併に関する研究をご紹介します。

デンマーク国民の精神疾患合併を調査する

2000年から2016年までに国内に居住している5940778人の国民に関するデータが調査の対象となりました。

非常に広範な精神疾患の合併が認められましたが、全体的な傾向として一つの精神疾患に罹患すると、特に最初の1年間に他の精神疾患の合併が多く、その後15年間は通常よりも他のメンタル領域の病気にかかりやすい状態が続くことが示されました。

いくつかの疾患どうしの合併しやすさも挙げられていますが、20歳以前にうつ病と診断された男性の30.6%、女性の38.4%が5年以内に神経症性の疾患を合併する等の例が指摘されています。

非常に規模の大きな、精神疾患の合併症全体を対象とした調査なので、得られている結果も膨大で、どの結果に注目するかで解釈が大きく違う研究だと思われました。

例えばうつ病の例にみられたような合併の傾向が分かると、次にどのような病態に気を付けたら良いか等、治療上有益な情報が含まれているように感じました。

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