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アルツハイマー型認知症の正確な検査を目指して


現在、アルツハイマー型認知症のバイオマーカー(診断の指標となる検査値)としては髄液中のβーアミロイドの低下が有名ですが、髄液の採取には患者さんの苦痛と合併症の危険を伴い、外来で手軽に実施することができません。

今日は、髄液の値を外来でも採取可能な血清で予測できないか調べた研究をご紹介します。

アルツハイマー病関連βーアミロイドを測定する、スクリーニングテストとしての全自動化血清分析の正確性

842人と237人からなる2つのコホート(研究対象となる集団)について調査が行われました。

健常者や様々な段階のアルツハイマー病について、血清のβーアミロイド42とβーアミロイド40の比(数字はアミノ酸残基の数)を調べ、本来診断において参考にされる髄液中のβーアミロイドの状態を推測できるのか分析しました。

結果として、概ね血清中のβーアミロイドの状態をみることによって、髄液中のそれを推測することが可能であり、この推測は一緒にAPOEの遺伝子型といわれるものを一緒に調べると、より正確に知ることができることが分かりました。

認知症の分類や治療は、徐々に変化しつつあり、適切な治療を行うためには、正確な診断が欠かせません。今回ご紹介した研究はクリニックレベルでも、大きな機材なしで正確な診断をおこなうための助けになると思われました。

Findings In 2 cross-sectional studies, plasma β-amyloid 42 to β-amyloid 40 ratio, measured using immunoassay, accurately predicted cerebral β-amyloid status in all stages of Alzheimer disease in the BioFINDER cohort (n = 842) and in an independent validation cohort (n = 237). The diagnostic accuracy was further increased by analyzing APOE genotype.

Meaning Blood-based β-amyloid 42 and β-amyloid 40 ratio together with APOE genotype may be used as prescreening tests in primary care and in clinical Alzheimer disease trials to lower the costs and number of positron emission tomography scans and lumbar punctures.

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