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ゲーム障害やインターネット依存に対する短期認知療法の効果


最近、ゲーム障害(依存症)が話題を集めています。ゲームへ没頭するあまり、生活の他の要素(対人関係や社会参加、基本的日常動作など)が後回しになり、適応に支障を来す障害です。

栄養や水分摂取よりもゲームが優先されることもあり、深刻な場合には生命に関わる障害です。

今回は、治療法の確立されていないゲーム障害やインターネット依存について、短期の認知行動療法が有効か調べた研究についてご紹介します。

インターネット依存やゲーム依存に対する短期治療の効果

ドイツとオーストリアで外来治療を受けている、平均年齢26歳の143人が対象となり、短期的に認知行動療法を行うグループと何も行わないグループに分けられました。

認知行動療法のグループでは、グループ療法と個人療法が行われ、その後6か月後の症状経過が比較されました。

結果として、認知行動療法を行ったグループでは、行わなかったグループに対して症状の軽減した割合が有意に高くなっていました。(69.4% vs 23.9%)

その他ゲームのプレイ時間やうつ症状の割合等でも同様に好ましい影響がありました。

ゲームやインターネットの依存に対して、認知行動療法の関わりが有効であることが分かっていても、診療の中では実施しにくいところがあります。

今回の研究で実施されたマニュアル化された短期的方法が確立されると、より実施が容易になる可能性があると思われました。


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