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遺伝子の指標を統合失調症のリスク評価に活用する


多遺伝子リスクスコア:polygenic risk scores (PRSs)は多くの遺伝子変異の有無を組み合わせて、一般的疾患のリスク評価を行うもので、最近の疾患リスク評価において広く用いられている評価法です。

これが実際の統合失調症の臨床でどの程度通用するのか、あるいは統合失調症のリスクを示す多遺伝子リスクスコアが他の精神症状の発現にどのように影響するのかを調べた研究をご紹介します。

統合失調症に関する多遺伝子リスクスコアの浸透度と多相遺伝

106,160人の患者さんについての多遺伝子リスクスコアが計算され、1,359個の疾患カテゴリーとの関連が調査されました。

結果として、多遺伝子スコアは実際の統合失調の発症と強く関連していました。具体的には、スコアが高いグループ最上位10%は最下位10%よりも、4~6倍発症の危険率が高いことが分かりました。

また、統合失調症の多遺伝子スコアは多くの精神症状の形質と関連していました。例えば、不安、気分障害、物質依存、パーソナリティ障害、自殺企図、記憶障害等の特徴に対して影響を与えていることが示されました。

統合失調症の発症リスクの高い状態に対して早期に対応することが、実際の発症や重症化を防ぐために有効と考えられます。

今回の研究結果をみて、多遺伝子スコアが早期介入の指標として応用できる可能性について、考えられました。

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