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夜間労働の精神衛生に対する影響について


以前から夜間労働(Shift Work: 朝6時から夜7時以外の労働と定義)による精神衛生への影響が示されてきました。

本来、生体のもっている概日リズムが阻害されるため、代表的な睡眠リズムの障害だけではなく、神経伝達物質やホルモンの分泌が関与する多くの側面で影響が出現すると言われています。

今回は、夜間労働の影響について調べた複数の論文について分析を行った結果(メタアナリシス)についてご紹介します。

28,431人を含む7つの縦断的研究(時間の経過に伴う変化を追った研究)が分析の対象となりました。

まず、夜間労働は全体として精神状態への悪い影響を認めた(効果を示す指標 ES= 1.28 )のと、特に精神症状の中では「うつ症状」関する影響が深刻でした(ES= 1.33)。

さらに性差をみてみると、女性の場合のほうがより顕著に影響が出現し、女性の夜間労働者は通常の労働よりも、うつ症状のリスクが1.73倍高いことが示されてきました。

夜間に働くことには業務上や個人的に様々な事情があり、やむを得ないことも多いとは思われます。

しかし、上記の結果をみると何らかの方法(頻度の調整やシフトの分割等)で影響を弱める工夫を行うことが望ましいと考えられました。

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