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BMI(体格の指標)による認知症発症リスクへの影響


脳血管への影響を考えると、または慢性の炎症を引き起こす点等、他にも様々な観点から肥満と認知症は関連するのではないかと言われています。


また、逆にBMI低下、低カロリー摂取、低活動性も認知症のリスクとの関連を指摘されてきました。


今回は長期に渡る観察で、肥満や痩せ、低カロリー、低活動性がどのように認知症発症に関連するかを調べた研究をご紹介します。


BMI(体格の指標)、食事内容、身体的低活動と認知症発症との関連


イギリスにおける研究で、1,136,846人の女性(1996年~2001年に募集し、研究スタート時点で平均56歳)が調査の対象となりました。


体重、身長、カロリー摂取、活動性について調べられ、その後2017年まで、認知症に関連する入院の事象が発生しないか調査されました。


結果として以下のことが示されました。

①中年期の肥満は長期に渡る観察で、認知症の発症リスクと関連していました(BMI: 30以上 vs 22~24 で1.21倍)。

②中年期における痩せ、低カロリー摂取、低活動性は当初の10年間は影響があったものの、長期に渡る観察では、認知症発症リスクに影響しない。


以上のことから、認知症発症までのゆっくりとした変化の中で低カロリー摂取、低活動性が生じたとしても、長期に渡る結果としては、肥満の方が発症リスクに関与していると考えられました。


様々な要因が認知症発症に関係すると言われていますが、肥満はその一つとして有力で、他の疾患の合併を予防する観点からも、食事内容や運動療法で改善していくことは重要であると思われました。


#認知症 #肥満

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