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うつ病に対する睡眠制限療法の効果


不眠はうつ病(状態)の症状の一つとして有名ですが、逆に睡眠を制限することで短期的にうつ症状を改善するという方法があります。


今回は、かなり以前の論文(2017)にはなりますが、うつ病に対する睡眠制限の効果を調べた研究の統合した内容(メタ・アナリシス)をご紹介します。


Meta-Analysis of the Antidepressant Effects of Acute Sleep Deprivation

急性の睡眠制限による抗うつ効果


1974~2016年に発表された睡眠制限を抗うつ療法として含む研究(他の療法を同時に行っている場合を除外)66本が分析に含まれました。


結果として、以下のことが分かりました。


・治療の反応率はランダム化試験では45%、そうでない場合は50%となっていました。


・睡眠制限のタイプ(部分、完全)、男女、年齢等の属性によって効果の明らかな差はありませんでした。


要約:『睡眠制限は半数くらいでうつ症状に対する効果を認めるが、制限のタイプや患者の属性による違いははっきりしない』


睡眠制限によるうつ症状の改善は、比較的短期間にとどまるとされており、持続的に使用することは困難と思われます。


どのような仕組みで効果が出現するのか、最適な制限法や適応となる属性について等、より詳しい検証が期待される内容でした。


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