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アルツハイマー病に対するDHAの有効量とは?


青背の魚に多く含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの不飽和脂肪酸は、LDL(悪玉コレステロール)を下げる働きがあり、動脈硬化に対して予防的に働きます。


また以前から、DHAを多く摂取することがアルツハイマー病に関して抑制的に働く可能性が指摘されてきました。


今回は今まで試されてきた量よりも多くのDHAやEPAを投与して、脳脊髄液中への移行や脳体積・認知機能への影響を調べた研究をご紹介します。


DHA補充療法による脳への移行


33人について、2000mg以上のDHAを摂取する場合と偽薬の場合に分けて、脳脊髄液中への移行や認知機能テスト、脳の形態変化を調べました。


6ヶ月間の経過観察で以下のような内容が示されました。

①DHAを摂取したグループでは脳脊髄液中の濃度が偽薬のグループと比べてDHA28%、EPA43%多くなっていた。

②アルツハイマー病の発症と関連すると言われるAPOE4変異のキャリアではEPAの増加が、変異のない場合の3分の1だった。

③脳体積や認知機能テストの結果は明らかな差がなかった。


つまり、DHAを多く摂取しても、脳への移行は少なく、遺伝子変異のある場合はさらに移行が少なくなる、ということのようです。


臨床的に実際の違いを生むには、どれくらいの量をどのように摂取すれば良いのか、今後の研究が期待される内容でした。


#アルツハイマー病 #不飽和脂肪酸

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