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スタンフォード開発の神経刺激でどのくらいうつ病の改善効果があるのか?


rTMS(反復経頭蓋磁気刺激療法)の他にもiTBS: Intermittent theta-burst stimulation(間欠的シータバースト刺激)等、神経刺激には様々な方法(プロトコル)が存在します。


今回は、昨年の論文(2021年10月)になりますが、スタンフォード開発の方法(SNT: Stanford Neuromodulation Therapy)が偽刺激との比較試験でどれくらいの効果があるのか調べた研究をご紹介します。


スタンフォード神経刺激法: 二重盲検ランダム化比較試験


治療抵抗性で現在中等度以上の症状があるうつ病患者32人が対象となり、最終的に基準を満たした29人が、実刺激と偽刺激のグループにランダムに振り分けられました。


SNT: Stanford Neuromodulation Therapyは機能的MRIを用いて左側背外側前頭前野の最適な刺激部位を特定してから行う出力の高いシータバースト刺激であり、今回は4週間の治療期間で偽刺激との比較を行っています。


結果として、SNTの刺激のほうが明らかに症状の軽減が大きくなっていました(MADRSを尺度とする元の症状からの軽減の割合で、SNT 52.5% vs 偽刺激 11.1%)。


つまり、“SNTによる神経刺激で、治療抵抗性のうつ病であっても元の症状から半分程度の症状改善を認める可能性がある”と言えそうです。


治療抵抗性のうつ病を対象として、元の症状から大きく改善しており、他のプロトコルとの比較などに期待が持てる内容でした。


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