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反復するネガティブ思考は認知症をおこすか?

更新日:2020年6月26日


うつや不安は、認知症の前駆症状として出現する場合もありますが、うつや不安そのものが認知能力低下のリスクになるのではないか? という意見があります。


今回は特に“cognitive debt hypothesis(認知負荷仮説)”という考え、つまり不安やうつ等の精神症状に伴う反復するネガティブ思考によって、認知的な負荷が加わり、認知能力低下を引き起こす……という内容を検証した研究をご紹介します。


反復するネガティブ思考はアミロイドやタウタンパク質、認知能力低下と関連する


292人の高齢者について、経年的な検査を行いました。113人についてはアルツハイマー病の発症と直接関連すると言われているアミロイドとタウタンパク質の沈着が分かる画像検査も行い、全員にネガティブ思考やうつ、不安についての質問票による検査を行いました。


結果として、反復するネガティブ思考が、他の要因を排除するように調整した後でも、認知機能の低下、アミロイドやタウタンパク質の沈着と関連していました。


ここで提示されている“cognitive debt hypothesis(認知負荷仮説)”が本当に正しいかまでは分かりませんが、少なくともネガティブ思考が単独に近いかたちで認知能力に何らかの影響を与えている可能性が考えられました。


もしかして、明るく考えると認知症が少し防げるかも?……とやや希望を感じさせる内容でした。


#認知症

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