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慢性神経障害性疼痛に対する脊髄刺激療法のスクリーニングテストは有効か?


慢性的な疼痛は、移動したり食べたり等の日常生活動作を阻害し、対人関係上も大きな支障となり、全体的に生活の質を低下させます。


中でも、慢性的な神経障害性疼痛は鎮痛薬の効果が限定的である場合も多く、治療の選択肢として脊髄を直接刺激する装置を移植する場合があります。


このような移植を実際に行う前に、試験的刺激を行い、効果を調べるスクリーニングテストがありますが、このスクリーニングテストが実際に意味があるのか調べた研究をご紹介します。


慢性の神経障害性疼痛患者に対する脊髄刺激法のスクリーニングテストは有用で、経済的に見合うのか?


慢性的な神経障害性疼痛のある105人が研究の対象となり、スクリーニングテストを行って適応を調べた後に移植を行うグループ54人とスクリーニングテストを行わずに移植を行ったグループ51人に分けて、脊髄刺激法の効果を比較しました。


結果として、スクリーニングを行ったグループでは疼痛の低下が7.47→4.28(移植後6ヶ月)、スクリーニングなしのグループでは7.54→4.49でした。


つまり、統計的に意味のある差はなく、スクリーニングを行っても脊髄刺激法の効果の大きさに影響を与えていないようでした。


今回の研究では、脊髄刺激法そのものは疼痛の程度を改善させていましたが、そのスクリーニングテストを実施することに大きな意味を見いだせないという結果になりました。



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