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痛みに関する心理療法は慢性の背部痛にどれくらい効果があるのか?


癌性の疼痛等、薬物が効きにくい強い痛みに対して瞑想をテクニックとして含んだマインドフルネス等の方法が有効であることが知られています。


今回は、慢性の背部痛に対して疼痛再処理療法: Pain Reprocessing Therapy(痛みに関する認識を瞑想や学習を通して再構成する方法)がどのくらい有効かを調べた研究をご紹介します。


慢性の背部痛における偽薬や通常の治療と比較した疼痛再処理の有効性


慢性の強い背部痛を伴う151人(平均41.1歳、54%が女性)が研究の対象となりました。


疼痛再処理を行うグループは4週間にわたって遠隔医療1回+心理療法8回を受け、残りの偽薬投与・通常治療のグループと疼痛の軽減について比較しました。


結果として以下の内容が示されました。

①疼痛がほぼなくなった例が、疼痛再処理で33/50 (66%)、偽薬で10/51(20%)、通常治療で5/50(10%)となっていました。

②疼痛再処理を行ったグループでは機能的な画像検査で、疼痛に対する前頭前野における反応が低下する等、機能的変化が確認できました。


つまり、“疼痛に対する認知を修正する心理療法で、通常のケアよりも大きな効果をあげる場合があり得る”と言えそうです。


薬の副作用が大きかったり、薬の作用が限定的である場合には瞑想なども併用した心理的アプローチが有効である可能性が考えられました。

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