睡眠不足は認知能力低下に結びつく?
- もりさわメンタルクリニック
- 2020年11月2日
- 読了時間: 1分

これまでにも不眠と認知症との関連については指摘されてきました。
しかし、不眠が認知症の原因になるのか、認知症の症状として不眠が生じるのかは議論があります。
今回は、因果関係は分かりませんが、実際に不眠を訴える人でどのくらい認知障害が認められるか、客観的な睡眠の様子を確認して調べた研究をご紹介します。
客観的な睡眠時間短縮を伴う不眠は認知障害と関連する
1,524人(平均48.9歳、53.4%女性)を対象として、自己報告による主観的睡眠状態、睡眠検査による客観的睡眠状態、認知機能検査を行い、それぞれの関連を調べました。
結果として、以下のような内容が示されました。
①自己報告による不眠や慢性的な睡眠不足があり、客観的にも6時間未満しか眠っていない場合には認知障害の割合が多くなっていました(2.06倍)。
②自己報告による不眠があっても、客観的には6時間以上眠れている場合には、認知障害の割合は通常と大きく変わっていませんでした。
つまり、睡眠と認知障害との関連においては、客観的な睡眠状態を確認する意義が大きく、睡眠状況の改善を促す場合にも、一度は睡眠検査を施行し、実際の睡眠状況を調べる必要性を感じました。
#認知症 #不眠
Comentários