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脳波検査で軽度認知障害の発症を予測できるか?


昨日は軽度認知障害や自覚的物忘れから認知症への移行を予測することができるか、脳波検査の予測能力を調べた研究をご紹介しました。


今回は、規模は小さいですが、さらに早期の軽度認知障害の発症を予測できないか調べた研究をご紹介します。


記憶関連の前頭部脳波で軽度認知障害への移行を発症5年前に予測する


研究開始の時点では19人が認知能力低下なしで、14人が軽度認知症の状態でした。


記憶の課題を行っている間の脳波を測定し、10年間にわたって経過を観察しました。


結果として、以下の内容が示されました。

①最初認知能力低下のなかった19人のうち、7人が後に(平均5.2年)軽度認知障害を発症し、その7人については脳波のパターンが軽度認知障害の14人と同様のパターン(前頭部脳波の記憶対象に対する低反応)を示していました。

②左前頭部の特徴的な脳波のパターンが認められたときの発症リスクの上昇(ハザード比)は1.47倍となっていました。


つまり、軽度認知障害に特徴的な脳波のパターンが存在し、それを見出すことによって5年早く発症を予測できる可能性があるようです。


脳波で発症の目安が分かることにより、その後の生活で知的活動性を保つなどの指針につながる可能性を感じました。

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