
昨日お伝えした研究では、完全にアルコールを飲まない習慣は、不健康な要素として扱われていました。
今回は、アルコール過剰摂取(Risky Drinking)について、認知機能への影響を調べた研究をご紹介します。
Risky drinking and cognitive impairment in community residents aged 50 and over
50歳以上の地域住民における過剰飲酒と認知障害
イギリスのPROTECT Study (www.protectstudy.org.uk)という調査を元にしている研究で、50歳以上の15,582人が対象となりました。
アルコール使用に関する尺度 Alcohol Use Disorders Identification Test (AUDIT)で4点以上を「過剰飲酒 Risky Drinking」として、認知機能への影響を調べています。
結果として、以下の内容が示されました。
・過剰飲酒がある場合には、日常生活動作に支障が大きく、主観的な認知機能の低下が大きくなっていました。
・研究開始時点で、過剰飲酒が認められる場合には視覚的エピソード記憶、言語的思考、空間作動記憶が2年の経過で、通常よりも低下していました。
要約:『過剰飲酒を認める場合には比較的短期間の経過で、認知機能の一部が低下する可能性がある』
研究で示されていた差異はわずかで、付随する様々な要素(交絡因子)の調整で差異が目立たなくなる能力もあり、慎重に解釈する必要を感じました。
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