
女性の更年期症状とうつ状態(病)との関連が指摘されてきました。
今回は、女性の更年期に行われるホルモン補充療法が、うつ病の発症にどのような影響を与えるのか調べた研究をご紹介します。
Association of Hormone Therapy With Depression During Menopause in a Cohort of Danish Women
デンマークの女性における更年期のホルモン補充療法とうつとの関連
デンマークの全国的な疾患登録を用いた研究で、189,821人の女性(45~56歳)が含まれています。
更年期に行われるホルモン補充療法を全身(経口薬、皮膚貼付薬)と局所(膣内、子宮内投与)に分けて、ホルモン補充療法が開始された年代と合わせて、うつ病との関連を調べました。
結果として、以下の内容が明らかになりました。
・50歳以前にホルモン補充療法を始めると、うつ病の発症リスクが高くなっていました(ハザード比1.50倍)。
・54歳以降の局所使用では、逆にうつ病の発症リスクが低下していました(ハザード比0.80倍)。
要約:『ホルモン補充療法は、始める年代、投与法によってうつ発症へ与える効果が異なる』
早期にホルモン補充療法の開始が必要だった背景は調整されているはずですが、様々な要因が影響を与えている可能性を考慮に入れる必要性を感じました。
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