
昨日はメトホルミンにチアゾリジンジオンを追加した時の、認知症リスク軽減についてお伝えしました。
今回は、さかのぼって、メトホルミン自体の認知症リスク軽減について調べた研究(2020年)をご紹介します。
Metformin Use Is Associated With Slowed Cognitive Decline and Reduced Incident Dementia in Older Adults With Type 2 Diabetes: The Sydney Memory and Ageing Study
メトホルミンは認知能力低下を抑制し、2型糖尿病における認知症リスクの軽減に役立つかもしれない
研究開始時に70~90歳の1,037人(糖尿病罹患者と非罹患者を含む)が対象となりました。
そのうち、123人が糖尿病罹患者で、67人がメトホルミンを服用していました。
結果として、メトホルミンを服用していない糖尿病罹患者では、メトホルミンを服用していた場合に比較して大きく糖尿病リスクが上昇していました(リスクの目安としてオッズ比5.29倍)。
要約:『メトホルミンには糖尿病による認知症リスクを大きく軽減する作用があるかもしれない』
どのような仕組みによるのかは不明ですが、現在糖尿病の治療薬として幅広く用いられているメトホルミンは、認知症予防のためにも有効である可能性が考えられました。
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