レカネマブは初期のアルツハイマー病に有効かもしれない
- もりさわメンタルクリニック
- 2022年12月12日
- 読了時間: 2分

種々の薬剤に関してアルツハイマー病に対する有効性が検討されてきましたが、なかなか有効であるという結果が得られずにいます。
今回ご紹介するレカネマブは、アルツハイマー病の病因であるアミロイドβの蓄積を軽減するのではないかと期待されている薬剤です。
Lecanemab in Early Alzheimer’s Disease
初期アルツハイマー病におけるレカネマブの効果
1,795人(認知症の症状を示す尺度CDR-SBで平均3.2、0~18点の尺度で高得点ほど悪化を示す)が参加しました。
参加者をおよそ半分ずつに分けて、偽薬とレカネマブを投与し、18ヶ月間の経過を観察しました。
結果として、以下の内容が示されました。
・上記の臨床的な認知症尺度CDR-SBではレカネマブ1.21、偽薬1.66でレカネマブが少しだけ低くなっていました。
・画像で確認できるアミロイドβ負荷はレカネマブの方が低下を示していました。
・他の尺度もレカネマブが少しだけ低下を示していました(例:主としてアルツハイマー病の評価を行う認知能力尺度ADAS-cog:-1.44)。
要約:『レカネマブは初期のアルツハイマー病においてアミロイドβを減少させ、症状の軽減に役立つかもしれない』
様々な薬剤について否定的な結果に終わっているので、今回のレカネマブがより長期の試験で結果を残せることが期待されました。
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