中年期に慢性疾患が多いと認知症になりやすい


循環器疾患のリスク要因が、認知症と関連することが知られています。


今回は、循環器疾患に限らず、中年期の慢性疾患(“多重合併症” multimorbidity)が認知症発症にどのような影響を与えるのか調べた研究をご紹介します。


Association between age at onset of multimorbidity and incidence of dementia: 30 year follow-up in Whitehall II prospective cohort study

複数の合併症が生じる年齢と認知症発症の関連


イギリス(ロンドン)の大きな規模の資料を用いた研究で、研究の開始時には33~55歳の10,095人が対象となりました。


30年の経過観察で、55・60・65・70歳における多重合併症の存在とその後の認知症発症について調べました。


結果として、以下のことが示されました。

①2つ以上の慢性疾患がある状態(ここでは“多重合併症”と呼称)があるのは、55歳で6.6%、70歳で31.7%、平均31.7年の経過観察で639人が認知症を発症しました。

②55歳における多重合併症(2つ以上)は認知症リスクの上昇に関連しており(ハザード比2.44倍)、3つ以上ではさらに上昇していました(ハザード比4.96倍)。


つまり、“中年期に複数の慢性疾患があることは、後年に認知症が発症するリスクと関連するかもしれない”と言えそうです。


認知症の発症を予防するためには、中年期から長期に渡って全体的な健康状態を維持することが重要であると考えられました。

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