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医師の“燃え尽き”について


以前にも“燃え尽き(Burn Out)”について「職業に起因するうつの関連症状」として紹介したことがありました。

今回も研修医の“燃え尽き”に関して、さらに詳しい調査がJAMA(米国医師会)のWebサイトに掲載されていました。

ずっと以前からこのテーマの論文は多くなっています。これは、同職種内でのデータの入手が容易であるということもあるような気がしますが、“燃え尽き”を調べる目的で考えると、精神や肉体を酷使する医師という職種群が適切なサンプルの一つということもあるのかもしれません。

米国研修医における、専門科の違いと燃え尽き症候・職業選択の後悔との関連について

調査の対象となった3588人のうち、およそ半分が研修2年目で“燃え尽き”を経験し、7人に1人が自分の職業選択について後悔しているという結果でした。燃え尽きの頻度が最も高かったのが泌尿器科の63.8%、低かったのが皮膚科の29.6%でした。

さらに、プライマリケア医(通常最初に受診する非専門医)は全体の中間程度に位置しており、家庭医(family medicine)が37.2%であるのに対して、小児科医では43.2%とやや高くなっていました。

“燃え尽き”の生じる各専門科での事情は異なるでしょうし、米国なので、日本と状況は違うかも知れませんが、これだけ科によって頻度が違うとこれから専門科を選ぼうとする研修医に影響がある内容だと思いました。「皮膚科……にしといた方が良いのか?」という人は少ないくないような気がします。

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