目の動きで統合失調症が分かる?
更新日:2022年7月17日

視線の運動の異常が神経・精神領域の疾患で参考にされることがあります。アルツハイマー病などの変性疾患でも特徴的な変化が生じることが指摘されており、研究が徐々に進んでいる神経学的な指標の一つと言えます。
また、統合失調症でも目の動きに特徴があることが指摘されていました。例えば、視覚的に目的の対象を探す探索運動の距離が短く、十分に全体が認識できないこと等が起こります。
今回の論文は、統合失調症における視覚的な運動と認知機能との関連について調べた研究です。
Eye movement abnormalities and their association with cognitive impairments in schizophrenia
統合失調症における視覚運動の異常と認知障害との関連
眼科的には問題のない113名の統合失調症患者が対象となり、視覚的機能と認知機能(知能検査の結果)について検討が行われました。
結果として、以下のことが分かりました。
①視覚的な探索距離が知能検査の結果と大きく関連していた。