先日、ADHDに対する薬物療法の効果のうち、特に中枢刺激薬の効果が大きいという結果についてお伝えしました。
今回は、中枢刺激薬(メチルフェニデート)の長期使用、中断による影響について調べた研究(2020年)をご紹介します。
Effects of Discontinuing Methylphenidate on Strengths and Difficulties, Quality of Life and Parenting Stress
8~18歳のメチルフェニデートを2年以上服薬している94人が対象となりました。
ゆっくりと偽薬に変更した場合と、継続した場合とでその違いを調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・多動や注意欠陥/反抗については、薬物の中断によって明らかに症状が悪化していました。
・他の領域(攻撃性、生活の質、両親のストレス等)においては、明らかな違いは分かりませんでした。
要約:『中枢刺激薬(メチルフェニデート)の効果は、注意欠陥/多動等においては実感されるが、他の領域では大きくない可能性がある』
比較的効果の大きい薬剤ですが、効果の実感がある部分とそうでない部分があるようです。
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